40代終活の専門家。FIREに感じる多少の違和感。

終活

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40代向け終活の専門家、飯塚浩司です。ご覧いただきありがとうございます。

最近『FIRE』という言葉をよく聞くようになりました。

FIREとは

経済的な自立(Financial Independence)と早期リタイア(Retire Early)

の頭文字をとったものです。

仕事で早期に資産を築き、築いた資産から得られる収入だけで生活していけるようになったら、仕事を辞めて自由に暮らすといったライフスタイルの考え方です。

経済的な基盤を確立し、自由な時間を得る!

素晴らしいことだとは思いますが、多少違和感のようなものを感じるので思うところを投稿させていただきます。

FIREという考え方の始まり

アーリーリタイアとかセミリタイアと言った言葉は以前からありますが、FIREという言葉と概念は、働き方を含めたライフスタイルの多様化が進んだこの10年ほどの間に、欧米を中心に定着して来ました。


Pete Adeney(ピート・アデニー)さんという方のブログがきっかけとなり、ミレニアル(2000年以降に成人を迎えた)世代を中心にFIREムーブメントが加熱したといわれています。


海外では10年程前から広まりだした考え方ですが、日本でFIREの考え方が広まったのは2020年以降、おそらくこの本が火付け役だと思います。

4%ルール

FIREを実現する目安として「4%ルール」という言葉がよく出てきます。

「4%ルール」とは、年間支出の25倍の資産を築いて年利4%の運用益で運用できれば、資産を取り崩すことなく生活費をねん出できるという試算を指します。
年間支出が仮に400万円として4%ルールに従うと、400万円×25倍=1億円の資産を築けば、年利4%=400万円なので、理論上は元本である1億円を取り崩すことなく生活費をまかなえることになります。

しかし、この4%という数字はアメリカの主要株(S&P500)の成長率7%から、インフレ率3%を差し引いた値なので、そのままこのルールを日本には持ってこれませんので注意が必要です。
そもそも成長率やインフレ率自体が仮定されたものですから、数値をどう設定するかによって試算結果はどうとでも変わります。

4%ルールは絶対の法則で無いことは前提として理解しておくべきでしょう。

その上で年金制度や誤差をどの程度見るかなど、日本の環境下でFIREを実現するためのより具体的なシュミレーションに興味があれば、この本がおすすめです。

FIRE達成のために必要な3つのこと

4%ルールは絶対的な法則ではありませんが

FIREを実現するためには絶対実践しなければいけないことが3つあります。

それは

  • 支出を減らす
  • 収入を増やす
  • 投資する

です

支出を減らす

FIRE実現に向けての第1歩は支出を減らすことです。


支出が減れば必要となる資産も少なくて済むわけですから、FIREの実現可能性が高まります。
便宜上先ほどの4%ルールに従うと、年間の支出が200万円であれば200万円×25倍=5,000万円の資産を築ければ生活費をまかなえることになります。

また、支出が減れば手元に残るお金が増えますので、後述する投資に回して資産をより早く増やすことも可能になります。

収入を増やす

FIRE実現に向けての2歩目は収入を増やすことです。

生活費を賄えるだけの資産を早期に築こうと思ったら、資産を増やすスピードを上げて行かなくてはいけません。ほとんどの方が支出を削るだけでは目標に追いつかないはずです。

なので

今の会社で出世する。スキルアップして給料の高い会社に転職する。副業する。

など、収入を増やす努力が必須になります。

投資する

支出を減らし収入を増やして手元に残るお金を増やしたら、3歩目は投資です。

手元のお金を、複利の力を借りて大きくしていきます。手元のお金からどれだけ利益を期待するかについては、元本やリタイヤしたい時期、リスク許容度などに応じて決定する必要があるでしょう。

期待利益をきちんと決めた上で、適切な投資対象に手元のお金を振り向けていきます。

FIREブームに感じる違和感

FIREの考え方がブームになっている理由の中には、仕事がつらい会社員が、資産運用の部分だけを誇張して切り取ってしまい、現実を逃避する夢としてFIREを位置づけているということもあるように思います。

しかしながら本来のFIREは、自分で設定した目標を達成するまでは、徹底的に支出を切り詰め、徹底的に収入を増やす努力をすることを必須条件にしています。

資産運用でラクして1発あてて自由になりたい!と考えている人は論外ですが、FIREの考え方に沿って早期のリタイアを考えるならFIREを達成した後のことをきちんと考えておく必要があります。

なぜなら

FIREで達成する目標は人生においての中間目標の達成であり、最終目標の達成ではない

はずだからです。

人生100年時代と言われる昨今です。平均寿命を考えると65歳で引退しても20年以上の時間が残されています。
最近では、「会社勤め」・「学び直し」・「ボランティア」など、さまざまなライフステージを並行・移行しながら人生を生涯にわたり主体的に決めながら送っていく『マルチステージ』の人生設計の必要性が唱えられています。
しかしながら、FIREの実現は現在の人生設計の主流である、「教育」・「就労」・「引退後」の『3ステージ』の人生設計の「就労」のステージの終わりを早めるだけのものにすぎません。

経済的な自由を早く手に入れても、その後に目的の無い人生を送るなら、ただ長い自由な時間にどれほどの意味があるでしょう?

大切なのはゴールからの逆算

FIREを達成するためには、その間に犠牲にすることがたくさんあります。子供の成長を共にする時間など遡れないものもあるように思います。あらかじめ人生の目標と納期である寿命を明確にして、『逆算』で人生を設計していくべきです。その上でFIREを選択するなら素晴らしい人生を送れるでしょう。

40代からでも、子供の手が離れたタイミングや役職定年などを迎えたタイミングでの『プチFIRE』なら、準備次第で十分に達成可能です。
当然FIRE実現までの期間は多くの努力が必要になりますので、人生の目標と納期からの逆算で必要性を検討して頂き、人生をより良いものにする手段だと判断されたならFIREにチャレンジして頂きたいと思います。

・・・人生の目標を逆算で明確にするために
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