40代はデジタル情報の終活を!

終活

40代向け終活の専門家、飯塚浩司です。ご覧いただきありがとうございます。

ここ数年、営業の非対面化や決済のキャッシュレス化などの流れを受けて、ネット銀行やネット証券で資産を管理したり決済用に○○ペイにお金を置いたりと、パソコンやスマートフォン(スマホ)で資産を管理される方が増えてきました。

直接お金に関する情報以外にも、SNSアカウントや文書ファイルなどはパソコン・スマホの所有者に「もしものこと」があった際には、残される家族に引き継ぐべき「デジタル遺品」となり得ます。

いざという時に、これらのデジタル情報をどう引き継ぐかといったことが、ソフトウェアやサービスの提供者側も含め大きなテーマになってきています。

私自身もパソコンやスマホにたくさんの「デジタル遺品候補」を保有していますので、思うところを投稿させていただきます。

40代はデジタル移行期世代

私は、ほぼ毎日パソコンやスマホを利用しています 。高校生と中学生の子供達も、それぞれパソコンやタブレットを学校から貸与されて日常的に使っています。スマホを使いだしたのは中学生からです 。

ところが私の奥さんはスマホを使うことはできますが、パソコンは全く使えません。

40代あたりの世代は、アナログからデジタルに移行していく時代に育っています。 なので夫婦間でデジタルリテラシーに差があることも多く見られます。

親の世代は預金通帳や保険証券などを紙で保管するのが一般的ですが、もしあなたのパートナーが親の世代の価値観のままでいるとしたら、あなたがパソコン・スマホの中で資産を運用していたとしても、気付いてさえもらえない可能性が高いです。

パソコン・スマホのロック解除は難しい

ネット銀行やネット証券などで資産を保有をしていることをパートナーに伝えていたとしても 、あなたの所有する口座にたどり着けなければ、資産を引き継ぐことはできません。

あなたにもしものことがあった際に、残される大切な人がパソコンやスマホにログインできるよう、IDやパスワードはわかるようにしておくべきでしょう。

特にスマホはロック解除を確実にする方法がありません。ロック解除を請け負う業者もいますが、解除を約束してはくれません。類推されるパスワードをいろいろ試して解除ができた際にだけ、成功報酬として数10万円が請求されるといった形態が一般的です。

スマホの中に保存された情報は、個人情報として固く保護されています。殺人犯が所持していたiPhoneの中に、テロ組織とつながる情報がある可能性が高いとして、FBIからロック解除の要請を受けたApple社は、個人情報の保護の観点から情報開示を拒んだという話まであるくらいです。

デジタル情報を「引き継ぐ」・「相続する」といった概念は、最近になって少しづつ考慮されるようになってきた感はありますが、まだまだ整備されていません。資産があることに気づいていないケースより、あるのがわかっているのに手に入れられないケースの方が残される人にとっては悔しいことでしょう。そうならないためにも、デジタル資産は自分の手で確実に引き継ぐという心構えが必要です。

特に伝えて置きたい3つのデジタル情報

デジタル情報とひとことで言っても、その範囲はハードに保存している画像やデータに始まり、インターネット上で開設した銀行や証券口座、SNSアカウントやブログや換金性の高いマイルやポイントなどまで、かなり広範囲になります。しかもデジタル上でどんな情報をどれだけ保有しているかは人それぞれ違います。

あなたに「もしものこと」があった際に、残される大切な人にきちんとデジタル情報を引き継ぐためには、

伝えておかないと気付いてもらえない可能性の高いもので
なおかつ資産価値が高いもの
もしくは損失が発生する可能性があるもの

を考えていくと良いでしょう。

逆に、インターネット経由で契約していても、保険のように保険証券が紙で保管されていたり、定期的にハガキなどが送られてくるものは、残される人に気づいてもらえる可能性が高いので、優先順位は低くて良いでしょう。

特に伝えておいた方が良さそうなデジタル情報は、以下の3つです。

インターネット銀行・証券などの口座

インターネット内で開設した銀行や証券口座などは、通帳やカード、証券がモノとして存在しないことが多いです。なので、あなたに「もしものこと」があった時に、残される大切な人があなたの所有する口座の存在を知らないと、資産を引き継げない可能性が高いです。

上場株式がどこの証券会社にあるかは、証券保管振替機構(ほふり)を通じて照会することができますが、所有していること自体を知らなければ対応しようもありませんし、銀行口座に照会制度はありません。

また、株の信用取引や高レバレッジのFXなどの投資をインターネット上で取引している場合などは、気づかれないまま損失が拡大し、残される大切な人に迷惑をかける可能性もあります。

定期的に課金されるデジタルサブスクリプション

アプリなどで定期的に自動課金される、デジタルサブスクリプションについても注意が必要です。

クレジットカードからの引落しであれば利用明細で課金の履歴を追跡することが可能ですが、クレジットカードの明細をWEBで閲覧する形式にしていたら、ログインしないと情報を取りに行くことさえできません。

一定期間利用されないと自動的に解約になるタイプのサブスクリプション型サービスも出てきてはいますが、大半は契約解除をしないと、利用の有無にかかわらず料金を払い続ける事になります。

知らぬ間に引落口座残高以上の請求が発生していて、残される大切な人に迷惑をかける可能性だってあります。

利用しているデジタルサブスクリプションのすべてを伝えるのは難しいかと思いますが、スマホには課金されているアプリの一覧を表示させる機能がついているものが多いですし、パソコンでもお気に入りやパスワード管理の機能などから、利用しているサービスを特定できることもあります。

やはり、いざという時には残される大切な人が、パソコンやスマホにログインできる状態にはしておくべきです。 また定期的にデジタルサブスクリプションの断捨離をしておくと、残される大切な人の手間を減らすだけでなく、日常の無駄な出費を抑えることにも繋がります。

ビジネスの連絡手段として利用しているアカウント

ビジネス上の連絡手段として、メールの他に各種SNSなどを利用している方も注意が必要です。

あなたに「もしものこと」があった際、それを関係者に伝えるために残された人が確認するのは、スマホの電話帳と電子メール、気を回してもLINEぐらいでしょう。

FacebookのメッセンジャーやTwitterのDM機能などを仕事の連絡ツールとして使ってる場合は、相手にあなたの状態を伝えられない可能性が高いです。ココナラのようなスキルマーケットを通して仕事を受注しているような場合も同様です。

連絡が滞ったために先方に損害を与えてしまい、後ほど賠償請求がくるなんてケースもありえますのでビジネスの連絡手段として利用しているアカウントの情報も伝えておくべきです。

デジタル情報を伝えるならエンディングノート

40代あたりであなたに「もしものこと」があると、残される家族にはまだ長い人生が残されています。 子供の教育などに、まだまだ費用がかかる家庭も多いと思います。あなたがパソコンやスマホで所有している「資産」がきちんと引き継がれるように、また「負債」を引き継がせないように、きちんと伝えてあげてください。

パソコンやスマホのデータの中には「人に見せたくない」ものも、少なからずあるとは思いますが、家族がそれを目にするのはあなたがいなくなった後だと割り切って、準備をして頂ければと思います。

そして、デジタル情報を残される大切な人に伝えるためには

「エンディングノート」

を書くことをおすすめしています。

エンディングノートは「終活のマストアイテム」とも言われていて、書き進めることで「モノ」・「データ」・「お金」の整理ができます。 これらの整理をすることで「気持ち」の整理も出来ますので、未来に向けてどう生きていくかを考えることにも役立ちます。

エンディングノートには、製本されたものやパソコン上で無料でダウンロードできるものなどいろいろありますので、ご自分に合ったエンディングノートを手に取って、ぜひ40代から終活を開始してみてください。

・・・エンディングノートの選び方や上手に書き進めるにはコツもいります。
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