障がいのある子のご家族の終活

終活

 どうも、こぼすけです。ご覧頂きありがとうございます。現在起業に向け、終活についていろんな所で話して回ってます。先日、会社員時代のお客様から、障がいのある子がいる親御さんの終活について質問を頂きました。私自身が経験のない事なので調べてみました。もちろん各家庭によって、事情も違うとは思いますが、考えた所を投稿させて頂きます。

親なきあとへの終活

 投稿に先立ち調べてみましたが、障がいのある子がいる親御さんは、子供の生活をサポートする責任感が強い方が多いようです。なので、自分に万が一のことがあった際への不安を抱えている方が多いのではないでしょうか?そういった不安や心配を解決するための「終活」を

自分の終活と子供のための終活

に分けてお金に関係する事を中心に考えてみたいと思います。

自分の終活

 親御さん自身の終活も結局は子供のためなのですが、子供のことを優先して自分のことは後回しになりがちなので分けさせて頂いています。親御さん自身の身辺を整理しておかないと、残された方々があなたが残したいものを見つけられなかったり、あなたの願いがわからなかったりして、結局そのしわよせが子供に向かう可能性があります。そうならない為に、親御さん自身の終活をしておくべきです。

具体的には、以下の項目です。

・いざという時の連絡先

・貯金、保険などの財産一覧
・印鑑・通帳の保管場所

・ネット口座やSNSなどのデジタル情報
・痴呆などで判断がつかなくなった際に望む介護や医療方法の希望
・葬儀や墓の希望

 貯金・保険などの資産にかかわることはもちろんですが、介護や葬儀なども間接的にお金の話になってきます。

それぞれ、望むサービスに応じて費用にかなりの差があります。親御さんは子供のために少しでもお金を残しておきたいと考えていても、残された方々がそれを知らなければ、親御さんに気を使ってグレードの高いサービスを選ぶ可能性も有りえます。介護や葬儀などの希望を事前に書き記しておくことで、必要のない出費をしないで済みます。

子供の終活

障がいのある子のこと

 親なきあと、障がいのある子がどのような生活を送るのかが、親御さんの何よりの心配事かと思います。住環境や生活費、サポートサービスなどのかかるお金の準備として、自分の金融資産を子ども名義に移す人が少なくないようです。しかし子供に名義を移してしまうと、名義人である子供以外は、例え親御さんであっても、このお金を使うことはできません。せっかく子供のためにとお金を残しても、結局上手に使うことができないまま、財産が国庫に帰属してしまう可能性も有ります。なので残したお金が確実に子供のために使われるための準備が必要となります。となりますが主な方法は以下です。

  • 成年後見制度
    • 後見人という子供に代わって財産やサービスの手続きをしてくれる人をつける
    • 法定後見と任意後見有り。可能であれば任意後見の方が親の意思は反映させやすい
  • 遺言
    • 兄弟がいる場合に、相続させる財産の割合や種類を指定できる
    • 法律で決められた最低限の相続権利である、遺留分に注意
  • 信託
    • 自身の財産を人や機関に託し、子供のために管理・運用してもらう
    • 子供の障がい状況によっては、贈与税が非課税になるなどの特典有り

 いずれも、司法書士や弁護士といった士業の方にお願いをすることになると思います。市役所などの行政機関で法律に関する相談を実施していたりしますので、調べてみるのがお勧めです。

 また、最終的には士業の方にお願いすることになっても「何を」「どのように」といった部分は当然自身で決める事になりますので、事前に整理が必要です。

障がいのある子のご兄弟のため

 障害のない兄弟がいるならば、兄弟への配慮も必要でしょう。まわりの方から面倒を見てくれると期待されてしまいがちですが、親としては兄弟にも自分の人生を全うしてほしいし、過度の負担をかけたくないという気持ちがあるのではないでしょうか?

 以前、著名なブロガーさんの記事で読みましたが障がいのある子の兄弟姉妹のことをきょうだい児と呼ぶようで、同じ立場にいる人同士でないと共有しづらい思いもあるようです。

 親亡きあとの住環境として、兄弟を含めた親族が面倒を見るのが当然。といった社会通念はいまだ根強いようには感じますが、ご兄弟のためを考えるなら親亡きあとの障がいのある子の住環境も考慮してあげるべきでしょう。

主な住環境

・障害者支援施設(入所施設)

・グループホーム

・福祉サービスを利用したひとり暮らし

・そのほかシェアハウス

エンディングノート活用のすすめ

 終活では、最初のステップとして良く使われるエンディングノートいうものがあります。自分が亡くなった時や意思疎通が取れなくなった時に、家族や周囲の人に伝えたいこと(自分の希望)を残すものです。明確な決まりはなく、自由な形式で好きな内容を書けるものです。あらかじめ項目が用意された専用ノートが便利ですが、アプリを使ってもいいですし、真っ白なノートに書いても問題ありません。パソコンなどで検索すれば無料で使えるものもあります。家族に障害者を抱える人にとっての、エンディングノートとは親亡き後の事を、誰か信頼できる人に託すことが出来る大切なものとなります。死別だけでなく加齢や病気で親の役割を果たせなくなる、と警鐘を鳴らす意味合いもあるという。「障害のある子供は必ず誰かのお世話になって人生を歩む。親が知らなかったことで不利益を被らないように、元気なうちから備えてほしい」。藤井さんはそう願っている。

エンディングノートには、法的効力はありません。

あくまで「お願い」や「希望」を他人に伝えたり、自分の思いを形にしたりするものです。

形式や内容が自由なのは、強制力がないからです。

法的効力が発生する遺言書とは全く違うものであることを認識しておく必要があります。

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