40代終活。備えるべき葬儀について

終活

「40代向け終活の専門家」飯塚浩司です。ご覧いただきありがとうございます。

デジタル化などの進行にコロナ禍が拍車をかけ、従来の生活慣習が現在のライフスタイルに合わなくなってきています。
終活の関連する分野だと、葬儀がその1つでしょう。テレワークなど、新しい生活様式が唱えられる中で40代が備えておくべき葬儀についてまとめてみました。

葬儀の段取りは複雑

【一般的な葬儀の流れ】

ご逝去⇒搬送⇒安置⇒納棺⇒お通夜・告別式のお知らせ⇒供花の確認と配列の指示⇒席次と焼香順の確認⇒会葬礼状や会葬返礼品の確認⇒僧侶への挨拶・お布施の受け渡し⇒受付⇒お通夜の進行⇒喪主あいさつ⇒通夜振る舞い⇒告別式前の確認⇒弔辞の順番を決定⇒席次と焼香順を決定⇒葬儀の進行⇒僧侶の入場⇒読経⇒弔辞・弔電の紹介⇒焼香⇒ 僧侶退出⇒花入れ⇒喪主あいさつ・閉式の辞⇒香典返し⇒出棺⇒火葬⇒骨上げ⇒精進落とし⇒遺骨を持ち帰る⇒諸手続き⇒初七日法要⇒四十九日法要 

※宗旨・宗派によって、また地域によっても流れは変わりますので参考例です)

・・・わざと嫌になるような書き方をしましたが
限られた時間の中で残された人達はこれだけのことをしなければいけません。

工程が複雑になれば価格について分かりづらくなっていくのも当然ですが
その前にまずは

40代の1分1秒は価値が重い

ということを覚えておいてください。

仕事の責任も重い世代ですし、家事と子育てを両立させている方なども多いはずです。
例えばサラリーマンの方でしたら忌引き休暇は概ね1週間ほどだと言われていますので、いざという時に葬儀について1から調べるのでは時間が足りません。

まずはザックリとでも知識をつけておくべきでしょう

・・・いくらか「まし」な資料をつけておきます

葬儀様式も変化

  • 核家族化が進みご近所付き合いが減った。
  • 高齢で亡くなられると、参列者も高齢の方が多いの負担が大きい。
  • 葬儀を盛大に実施するこに価値を感じられなくなってきた

時代の変化とともに葬儀に関する環境も変わっていきます。
上記の様な変化に、人との接触を限られることとなったコロナ禍の影響もあり、葬儀の形式もここ1~2年で大きく変わってきています。参列者を呼ばない家族葬や、お通夜を行わず告別式だけを行う葬儀形式、さらには宗教的な儀礼を一切行わず病院や自宅などから直接火葬場へ直行する「直葬」と言われるお別れの方法なども増えているようです。

現在の葬儀費用の平均は200万円程で、お葬式だけにかかる費用は120万円程と言われていますが、選択肢も増えていますので選べば3~40万円ぐらいでも葬儀をあげることができます。

「葬儀費用にお金をかけるぐらいなら子供の教育費に回したい」など、お金の使い道について明確な考えがあるのなら事前に準備しておくべきです。


準備しておかないと、いざという時に残される家族は

「病院や提携の葬儀社に言われるがまま」

「世間体を気にする親戚や周囲の人に言われるがまま」

葬儀をあげる可能性が高くなってしまいます。

突然の状況に5つの「ない!」

私は母親の葬儀の際に300万円ほど掛けてしまいました。病院で亡くなった後に提携の葬儀社を紹介されるがままでした。
病院と提携の葬儀社の間で紹介料などが生じているだろうことなど後になれば容易に想像でき、費用が高額になるのは当前に思えますが、母が亡くなった直後にそんな余裕はありませんでした。

準備をしていないと、いざという時に初めて感じる「ない!」がたくさんあります。

経験がない

近所付き合いが減り、義理でお葬式に参列することも少なくなったため、お葬式を経験する機会自体が減っています。
また、核家族化が進んでいますので、祖父母などの葬儀の際に喪主をつとめた経験のある人もほとんどいないでしょう。

知識がない

縁起でもないということから「人が死ぬ」ということについて、家族のあいだで話し合うこと稀でしょう。
なので、葬儀をあげたことがある人であれば知っていることでも、伝える機会がなく知識が引き継がれません。

情報がない (取りに行かない)

インターネットが発達しているにもかかわらず、お葬式についての情報は「販売する側」の葬儀業界から発信されるものに偏っています。
そもそも縁起でもないので、多くの方は元気なうちから検索してまで、お葬式の情報を取りに行くこともないでしょう。

時間がない

人が亡くなってからお葬式までは「あっという間」です。
80%の方が病院で亡くなられますが、その場合状況によっては数時間で故人を引き取るように言われます。
事前に準備していないと、提携の葬儀社に言われるがまま相場より高い葬儀をあげた私の様になります。

繰り返しになりますが、そもそも40代にとって時間はとても貴重です。

余裕がない

人が亡くなった直後からお葬式の準備は「待ったなし」ではじまります。

深い悲しみのなか、冷静な判断ができない状態でいろんなことを決めていかなければいけません。なので、葬儀社にすすめられるまま葬儀内容が決まることが多く、オプションや追加費用のことまで考えが回らないのが普通です。
その結果、不透明な費用をめぐりトラブルが発生し、毎年700件以上もの相談が消費生活センターに寄せられています。

同じ200~300万円を使うにしても、それが新車の購入だったとしたら、デザインや性能などを詳細に比較検討するのではないでしょうか?朝思い立って、その日のうちに購入を決めることは稀でしょう。

しかしながら葬儀に関しては、それが簡単に起こり得ます 。いつくるかわからない「もしもの時」にあらかじめ備えておくことは大変重要です。

40代は社会的な「顔」も考えて

葬儀に対しての知識の必要性をお話してきましたが、費用は一概に安くなればいいというわけでもありません。

40代の皆さんは家庭での顔の他に、社会的な顔をお持ちだと思います。人とのつながりも多い世代だと思いますので、一概に費用面だけを考えてしまうと大事な方々に対して失礼にあたるケースもありえます。また葬儀後、残された家族の家に弔い客が多く訪れて、日常生活を乱してしまう恐れなどもあるということは考えておいた方がいいでしょう。

※葬儀屋さんはこの内容をセールストークに使ってきますので注意!

準備と一緒に、あなたの大切な価値観も

ビジネスや自己啓発のジャンルで世界的なベストセラーになった「7つの習慣」という本があります。

この本の中に、

(成功するためには)人生の終わりを思い描くことから始めなさい!

ということが作品中の1章をかけて書かれています。

葬儀の準備をする際にはいやでも人生の最期を考えると思います。なので人生の折り返しの40代の皆さんには是非、もしもの時の準備としてだけではなく、あなた自身が最期を迎える時に大切な人達にどう思ってもらいたいかを一緒に考えて頂きたいと思います。そして大切な人達に見せたい自分と現在の自分がズレていないかを確認するようにしてください。

葬儀の準備も含めた終活を「死に支度」だけにしては勿体ありません。是非これからの人生をより良く生きるために使っていただければと思います。

タイトルとURLをコピーしました