終活は社会的に必要になっていると思うのです

終活

 40代向け終活の専門家、飯塚浩司です。ご覧いただきありがとうございます。
私の発信は、主にキャリアの折り返し地点にいる40代に向けてのものなので
終活というものを

「人生をかけて実現したい目標を達成させるための活動」

として 考えていますが

「もしもの時に残される家族のための備え」

として考えられている方が一般には多いと思います。
40代は「もしもの時」に残される家族へのダメージが大きいので、備えるという意味でも最も終活をして欲しい世代です。


ただ40代の方の実際のところは自分の終活より、親の終活が心配だという方の方が多いと思います。
それもそのはず、現在の現在の40代の親御さんは団塊の世代と呼ばれる人口の多い世代です。
コロナ過で死を身近に感じることが増えたというのもあるとは思いますが、最近いろんな所で終活が話題に上がるのはこの世代が続々と75歳を超えてきているからです。

なので今回は終活が社会的に必要になっている理由と、40代への影響について考えてみたいと思います

高齢者が増えている

 終活の必要性がいろんな所で聞かれるようになった原因は、まずは何と言っても高齢化でしょう 。
現在の社会保障や企業の仕組み、さらには墓地の様式に至るまで 、現在我々が当たり前のものとして認識している社会のルールの多くは、終戦直後の1950年代に形作られたものです。

  それらのルールは当たり前ですが、1950年頃の社会背景をもとに作られました。その頃の65歳以上の高齢者は5%程度でした。

  その後、経済発展に伴い人口が増えて「団塊の世代」と言われる人口を多く抱える年齢層が形成されました。その団塊の世代が75歳以上の「後期高齢者」に続々となりだし、その子供の世代である40代あたりの「団塊ジュニア世代」も、もう20年もすると65歳になっていきます。

  2065年には65歳以上の人口は40%を占めるという試算もあるほど高齢者の割合は増えていきます。1950年頃の社会背景をもとに作られた社会のルールでは、もはやいろんなことが立ち行かなくなってきているのです。
 だから「これは大変」と国や企業が年金や定年などの制度の改革を急ピッチで進めているわけです。

 これまでも、団塊世代という「巨大マーケット」は世の中を動かしてきました。テレビや洗濯機などの家電はこのマーケットのおかげで三種の神器と呼ばれるようになりました。


 その団塊の世代と団塊の世代を親に持つ40代の団塊のジュニアの世代が、老後や相続について考える歳になってきたのですから、終活について需要が高まるのは必然的なことでしょう。

子供は減っている

 終活の必要性がいろんな所で聞かれるようになった原因には高齢化と共に少子化もあります。戦後の経済発展と共に労働力としての子供の必要性が薄れてきたことと、女性の社会進出が進んだことなど少子化は進んでいきます。

 団塊の世代には団塊のジュニアがいましたが、40代の団塊のジュニア世代には自分たちの受け皿になってくれる世代がいないのです。40代の人達が高齢者と呼ばれる頃には、年金などを支えてくれる現役世代はずいぶんと減っています。いずれは高齢者1人を現役世代1人で支える時が来るとまで言われています。

 未来に対しての不安から「今から備えておかないとあとで困りそうだ」といった思いが高まっていることも終活へ関心が向く理由でしょう。

核家族→無縁家族に

 現在のルールのもとが作られた1950年頃の社会背景とは家族の形も大きく変わりました。当時は親子3代同居というのはそれほど珍しくありませんでした。

漫画のサザエさんの世界がまさに1950年頃の設定です。定年は55歳で平均寿命は60歳前後。波平さんは現在54歳ですので、定年後はサザエさんやカツオ君に助けてもらいながら天寿を全うするものと思われます。

…54歳のまま70年ほど経っていますが

現実世界はライフスタイルの変化と共に核家族化が進み、現在では「そろそろ生活に周りの手を借りたいな」と思う年齢になった時に、子供は自分の家を持っていて別居しているので頼れないといったケースは多いようです。

 さらに核家族化に先述の少子高齢化が掛け合わさり、現在いわゆる『おひとり様世帯』が増えています。
今後40代が65歳を迎える頃には2人に1人が『おひとり様世帯』という試算もあります。

 親の目線で「子供は子供で自分の家庭があるのだから迷惑をかけたくない」という思いから終活を考える方も増えているのでしょう。

長寿が喜ばしいことでありますように

 最近の社会保障制度の見直しや定年の引上げなどで老後に不安を抱く方は増えていると思います。

その不安の中で終活の必要性に「今」気づけた40代はツイていると思います。

 最近は「最低でも65歳、出来れば70歳まで働きましょう」という考え方を主流にしようという動きが活発になっているように思いますが、現在の平均寿命は85歳ほど、健康寿命は75歳ほどです。

40代の皆さんが平均寿命まで生きることを想定した時

生活のためだけに70過ぎまで働いて→悠々自適に過ごす間もなくすぐに介護が必要な状態になり→必要な準備をしておかなかったために迷惑をかけたくない子供の厄介になり→早く死んでくれと思われながら寿命を迎える。

そんな最悪のシナリオさえ想定されます。

自分の望む人生を選択するためにも、残される大切な家族のためにも終活を早く実施する必要性は増していると感じています。
終活の必要性に気づけた方は、ぜひ行動をはじめてみて下さい

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