どうも40代の終活専門家の飯塚浩司です。ご覧いただきありがとうございます。
40代は自分の終活よりも、親の終活を心配されている方が多いようです。親に終活を勧めることはとても良いことだと思います。
しかしながら、「終活の話をしづらい」とか「話をしてみたけれど、はぐらかされた」さらには「話がこじれて関係が悪くなった」などと言う話もよく聞きます。
確かに「お金」や「死」にまつわる話はしづらく、受け入れてもらいづらいかもしれません。
でもそこに、
「親孝行」
の気持ちを添えてあげるだけで、終活を受け入れてもらえることがありますので、思う所を投稿させていただきます。
親孝行って何?
ダウンタウンさんの歌のようですが、親孝行って何でしょう?
「旅行に連れて行ってあげること?」・「外食をすること?」・「家事を手伝ってあげること?」
どれも正解で、どれも不正解のような気がします。
なぜなら、親の気持ちがわからないからです。例えば旅行。親が行きたがっていれば親孝行でしょうし、外出はくたびれるから嫌だと思っていればただの押し付けです。食事にしたって、本当に食べたいと思っていれば親孝行ですが、もしかすると親は「みんなが焼肉を食べたいと思っているのに、自分に気を遣って和食などを選ぶようだったら連れてってもらわない方が嬉しい」なんてことを思っているかもしれません。
親孝行とは、親が喜ぶことをしてあげることだと思います。では親が喜ぶことって何でしょう?
40代の方の親世代が置かれている環境を考えると、それは不安や悩みを聞いてあげること、そして可能な限りその不安や悩みを取り除いてあげることだと私は思っています。
親の心配事とエンディングノート
では親の不安や悩み事は何でしょう?
概ね以下のあたりでしょうか。
上記の心配事は、エンディングノートを書く事で解決もしくは緩和されます。
エンディングノートは自分の最後の時を意識して、残りの人生をどう過ごしていくかを明確にするものですし、残される人達に自分の遺したものをどうしたいか伝えるためのものだからです。
では、なぜ親はエンディングノートを書かないのでしょうか?
親の気持ちを考える
なぜ親が「終活の話を聞かないのか」、「エンディングノートを書かないのか」については、もちろん知識不足や面倒くさいといった理由もあると思います。ただその根底には親世代の微妙な心の状態があると考えています。
それは、体力的に少しずつ出来なくなっていくことが増えてきて、さみしさや怯えを感じながらも、社会で生きている大人としてのプライドを持ち続けたい!!
親は、そんなことを考えているのではないでしょうか?
そんな精神状態の中で、「老い」や「死」を考えることは、それがやがて来ることと頭ではわかっていても、簡単に受け入れられるものでは無いでしょう。また、配偶者や子供のことを心配はしていても、それを相手に伝えることが弱さを見せることのように思っているかもしれません。
そんな親の気持ちを理解しないで、「終活だ」・「エンディングノートだ」と言っても親には聞き入れてもらえなくて当然だと思います。
まずはあなたから
親にエンディングノートを勧めるために、私がお勧めするのは、
まずあなた自身がエンディングノートを書いてみることです。
もちろんあなた自身の備えにもなりますが、書き始める時の面倒くささや、死という事を考える際の気持ちの揺れ方が身をもって分かります。また、終活に対する知識がつくので大事だと思うポイントを、説得力をもって伝えることが可能になります。
たとえば葬儀にお金をかけるかどうかという話。
現在の一般的な葬儀費用は200万円程度といわれています。しかし最低限のものであれば数10万円であげることも可能です。私が今まで話を聞いた中では、葬儀に200万円もかける位なら子供や孫のために使って欲しいと考える親がほとんどです。でも実際は、ほとんどの親が意思表示をしないので、子供は親のことを想って普通に葬儀をあげてしまうことになります。この話を知っていれば、おそらく多くの親が自分の葬儀に対して意思表示をするでしょう。
書いてもらうことにこだわらないで
エンディングノートを自分が書いてみたあとに親に勧める際は、書いてもらうことよりもまず、親の話をよく聞いてあげることから始めてください。エンディングノートを書く事は、自らの死を具体的にイメージすることになりますので、親の不安を増幅させる可能性があるからです。それでも、きちんと話を聞いていれば、「子供に迷惑をかけたくない」という気持ちが強くて今まで言わなかったことを話してくれるようになると思います。
親の心の壁が取り払われ本音を話してくれるようになれば、「本当はしたいのだけれども、自分ひとりではできないし、人に迷惑もかけたくないから」と諦めてしまっていた、親の願いを叶えてあげることもできるかもしれません。
親は、子供に迷惑をかけたくないと本音では思っているのですから、きちんとそこに向き合ってもらう事も立派な親孝行です。そのきっかけに、エンディングノートを使って頂ければ幸いです。